火発排ガスで培養 温暖化対策に新技術

ミドリムシ


ミドリムシ地球温暖化対策になるという、面白い記事を発見しました。
【記事内容】
動物と植物の中間的性質を持つ単細胞生物ミドリムシ」を、多量の二酸化炭素(CO2)を含む火力発電所の排ガスを使って培養することにバイオベンチャー企業ユーグレナ」(東京都)が成功した。同社はミドリムシからバイオ燃料を作る技術も開発中で、排ガスのCO2を減らしたうえ、代替燃料を作る新たな温暖化対策として注目されそうだ。
同社は05年、沖縄県石垣市に食用可能なミドリムシの大量培養施設を世界で初めて建設。ミドリムシを素材にした健康補助食品やクッキーを製造、販売している。今年6月、沖縄電力金武(きん)火力発電所沖縄県金武町)で、煙突から出る直前の排ガスをミドリムシの培養槽に吹き込む実験を行った。
この排ガスはCO2濃度が大気の400倍近い約15%に達する。ガスを入れた培養液は酸性になり、大半の生物は生きられないが、ミドリムシは順調に成長した。増殖速度は空気を通した場合の最大20倍に達した。排ガス中の豊富なCO2で光合成をし、増殖したとみられる。
ミドリムシなどの藻類は、細胞内に脂質が多く、細胞を壊して化学処理すれば良質なバイオディーゼル燃料になる。同社は、培養したミドリムシからバイオ燃料を作り、発電などに利用、その排ガスで再度ミドリムシを培養−−という循環システムの開発を目指す。出雲充社長は「ミドリムシが高CO2濃度のガス中でも育つと証明できた。CO2削減と炭素循環型社会の実現を進めたい」としている。


*参考ページ:ミドリムシ:火発排ガスで培養 温暖化対策に新技術



ミドリムシとは・・・?
ミドリムシとは、ミドリムシ植物門 ミドリムシミドリムシ目 に属する鞭毛虫の一種である。属名は Euglena (eu '美しい' + glena '眼点')。名称としてミドリムシの代わりに「ユーグレナ」を用いる場合も多く、ユーグレナ植物と呼ぶ事もある。古くはユーグレムシの名称が使われたこともある。本文ではE.gracilisやE. proximaなどを含む、典型的なミドリムシに関して記述する。
ミドリムシの名は、広義には ミドリムシ植物門(Euglenophyta)全体の総称として用いられる。鞭毛運動をする動物的性質をもちながら、同時に植物として葉緑体を持ち光合成を行う為、「単細胞生物は動物/植物の区別が難しい」という話の好例として挙げられることが多い。これはミドリムシ植物門がボド類のような原生動物と緑色藻類との真核共生により成立した生物群であるためである。それゆえミドリムシ植物門にはPeranema属のように葉緑体を持たず捕食生活を行う生物群も現存する。



ミドリムシの特徴
淡水ではごく普通に見られる生物である。止水、特に浅いたまり水に多く、春から夏にかけて水田ではごく頻繁に発生する。水温が上がるなどして生育に適さない環境条件になると、細胞が丸くなってシスト様の状態となり、水面が緑色の粉を吹いたように見える。
 ミドリムシは0.1mm以下の単細胞生物、おおよそ紡錘形。二本の鞭毛を持つが、一本は非常に短く細胞前端の陥入部の中に収まっている為、しばしば単鞭毛であると誤記述される。もう一方の長鞭毛を進行方向へ伸ばし、その先端をくねらせるように動かしてゆっくりと進む。細胞自体は全体に伸び縮みしたり、くねったりという独特のユーグレナ運動(すじりもじり運動)を行う。この運動は、細胞外皮であるペリクルの構造により実現されている。ペリクルは螺旋状に走る多数の帯状部(strips)で構成されており、一般的な光学顕微鏡観察においても各々の接着部分が線条(striae)として観察される。細胞の遊泳速度もさほど速くないので、初歩的な顕微鏡観察の題材に向く。
 鞭毛の付け根には、ユーグレナという名の由来でもある真っ赤な眼点があるが、これは感光点ではない。感光点は眼点に近接した鞭毛基部の膨らみ(paraflagellar body)に局在する光活性化アデニル酸シクラーゼ(PAC)の準結晶様構造体である。真っ赤な眼点の役目は、特定方向からの光線の進入を遮り、感光点の光認識に方向性を持たせる事である。
 細胞内には楕円形の葉緑体がある。葉緑体は三重膜構造となっており、二次共生した緑藻に由来する(→細胞内共生説参照)。従って緑藻同様、光合成色素としてクロロフィルa、bを持つ。ミドリムシでありながらオレンジ色や赤色を呈する種もあるが、これは細胞内に蓄積されたカロテノイドやキサントフィルによるものである。細胞内には貯蔵物質としてパラミロンというβ-1,3-グルカンの顆粒も見られる。




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