ウミホタルの発光反応を応用

●がん細胞を見つける技術


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★ポイントは・・・?
・ウミホタルルシフェラーゼに導入した蛍光色素が生体内化学反応で近赤外線を発光。
・抗体と組み合わせて近赤外線発光プローブとすることで、がん細胞を可視化し、位置を特定。
・外部から放射線や紫外線を当てる必要のないがん細胞評価法であり、医療技術の革新に期待。


★概要
 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 野間口 有】(以下「産総研」という)ゲノムファクトリー研究部門【研究部門長 鎌形 洋一】近江谷 克裕 主幹研究員 および セルエンジニアリング研究部門【研究部門長 大串 始】セルダイナミクス研究グループ 呉 純 研究員 は、国立大学法人 北海道大学【総長 佐伯 浩】大学院医学研究科 尾崎 倫孝 教授らと共同で、近赤外線発光タンパク質を創り出すことに成功し、これと医薬抗体とを結合させプローブ化することでがん細胞の位置を特定できる技術を開発した。 
 近赤外線発光タンパク質は、ウミホタルルシフェラーゼの糖鎖に近赤外線有機蛍光色素を導入することで得られた。この蛍光色素は生体内化学反応でエネルギーが移動することにより近赤外線を発光するが、近赤外線は生体透過性が高いので、生体内部の近赤外線発光を外部から観察できる。このような近赤外線発光タンパク質はこれまで存在しなかった。
 また、近赤外線発光タンパク質と医薬抗体とを結合させて近赤外線発光プローブとすることで、マウス体内に移植した肝がん細胞をCCDカメラでモニターできることを明らかにした。今回開発した近赤外線発光プローブは化学反応で近赤外線を発光するので、外部から放射線や紫外線を当てる必要のないがん細胞評価法である。本プローブを用いることで医薬抗体の評価や病理ライブ診断など医療技術の革新が期待される。

医学はどんどん進歩して、癌やその他の病気を治療できる技術がある。今回の「ウミホタルの発光反応を応用してがん細胞を見つける技術」も、本当にすごいと感じる。これからも、私たちにとって頼りになる医療技術が進歩していってほしい。


★「癌」ってどんな病気・・・?
「がん」は別名、悪性腫瘍(あくせいしゅよう)、悪性新生物(あくせいしんせいぶつ)と呼ばれる様に、体の中にできたデキものです。おデキと言われる、「タコ」「魚の目」などとは全く違います。

★普通の細胞
人間の体はぼくら、細胞の集まりなんだ。ぼくらが何兆個も集まってきみたちの体を作っているんだ。ケガしたりしてボクが失われた時は分裂して新しい仲間がかわりになって働いてくれる。成長している時もボクらは増えつづけているんだ。

★がん細胞
おいらはがん細胞、元々は普通の細胞だったのさ・・・でも、いまはケガや成長に関係なく増え続けるぞ・・・ジャマな細胞は押しのけてしまうのさ・・・おいらは遺伝子(いでんし)が原因で生まれるって言われている・・


この様に「がん」とは細胞の病気でもある。だから、体中のどこにでも出来る。病気の名前はガンが出来た場所で名前が決まる。胃にできれば、「胃がん」、肺にできれば「肺がん」という風に。


ポイント
「がん」は遺伝子の病気。
「がん細胞」はどんどん増え続ける。
「がん」に効く(きく)特効薬(とっこうやく)は無い。
「がん」が病気として気づくまでに、最初の「がん細胞」が生まれてから20年から30年かかることもある。
1個のガン細胞がやく1センチ(10億個)になるまでに6年から20年くらいかかると言われている。ここで初めて健康診断などで発見される。


ガンは本人だけが苦しいと思ったら大間違い。家族も一緒に苦しむ。何年も治療していればそれだけ治療費も掛る。自分のお父さんやお母さんが死んでしまったら。。喫煙を始めれば間違いなくガンにかかる可能性は吸わない人より高くなる。「将来ガンになっても自分だけが苦しむんだから構わない」なんて考えは捨てるべき。


*参考ページ: がんってどんな病気